【4月】今月の花手水①
2021年4月12日
うららかな陽気とともに、春風に舞う桜吹雪が美しい季節となってまいりました。新入学や新社会人の皆さまをはじめ、さまざまな場面で新生活を始められた方々も多いのではないでしょうか。
出雲大神宮では、4月1日に今年度最初の祭祀である月始祭を斎行し、ご祈祷の方々をはじめ、朔日詣り(おついたちまいり)としても多くの方々にご参拝いただきました。
さて、今月の手水舎 / 花手水をご紹介いたします。
◆水仙 (スイセン) ◆
花言葉:うぬぼれ、自己愛、尊敬、神秘
スペインから北アフリカにかけて地中海沿岸を原産とする、ヒガンバナ科スイセン属のお花です。日本でも馴染みのあるお花ですが、和名の『水仙』は中国の古典に由来し、また属名の学名は『ナルシサス』といい、ギリシャ神話に登場する『ナルキッソス』という美少年の神話に由来しています。容姿端麗な彼は多くの人々に愛されていましたが、己の美貌に陶酔し、人々をいつも邪険に扱っていました。それを見た『義憤(ぎふん)の女神 ネメシス』により自己愛の呪いをかけられ、彼は水鏡に映った自分の姿に恋をし、水仙になってしまったと伝えられています。彼の神話は、ナルシズムという言葉の語源にもなっています。
また、水仙は別名『雪中花』とも呼ばれていますが、当神社の水仙は寒い冬を越え3月下旬にようやく見頃を迎えました。今月の手水舎では、毎月の花手水に加え、境内のお花もご紹介していければと思っております。気温が高くなり不定期でお花を入れ替えておりますので、月中の変化もお楽しみください。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策により、柄杓の使用は中止しております。ご不便をお掛けいたしますが、ご理解・ご協力をお願い申し上げます。
※時期やお花の状態により、花手水がない場合もございます。