【10月】今月の花手水:リンドウ
2026年10月30日

秋晴れの陽気が心地よい頃となりました。
では今月の花手水をご紹介いたします。
リンドウ -竜胆-
花言葉 (白):誠実な人柄、貞淑、純粋
日本をはじめ中国や朝鮮半島、シベリアなどが原産の、リンドウ科・リンドウ属のお花です。「リンドウ」といえば、青紫色が美しい秋を代表するお花の一つですが、白いリンドウは「シロバナリンドウ(白花竜胆)」とも呼ばれ、純白に薄い黄緑の花色が気品のあるお花です。

秋の風物詩としてのリンドウ
平安時代の「枕草子」にも登場するなど、日本で古くから愛されてきた秋のお花です。清少納言の少し辛口な褒め方がユニークな一節です。
「竜胆(りんだう)は、枝ざしなどもむつかしけれど、こと花どもの、みな霜がれたるに、いとはなやかなる色あひにてさし出でたる、いとをかし」 |
現代語訳
「リンドウは、枝ぶりなどはごちゃごちゃして扱いにくい(クセがある)けれど、ほかの花たちがすっかり霜枯れてしまう頃に、とても華やかな色合いで(ひょっきりと)咲き出している様子は、実に趣深くおもしろい(風情がある)。」
歴史ある家紋「笹竜胆」
リンドウは、その見た目の美しさだけでなく、「強い生命力」と「高貴さ」から、平安時代の貴族たちの有職文様(衣服の模様)に用いられ、公家の家紋として好まれました。
「笹竜胆(ササリンドウ)」は、雪でも折れず真っ直ぐ伸びる「笹」の強さ、笹の葉に似ており、冬の寒さに負けない根強い「リンドウ」を合わせたデザインで、強さと品位を兼ね備えた優美な家紋です。 間違い?笹竜胆と源氏 「笹竜胆は源氏の家紋」というイメージがありますが、実は源頼朝をはじめ源氏が笹竜胆を家紋として用いていたという明確な史料は残っていません。これは後に、歌舞伎の「勧進帳」や「曽我の仇討」また浮世絵などで、源氏を象徴する紋として笹竜胆が用いられたため、「笹竜胆=源氏」と定着したとされています。
現在では、源氏ゆかりの地である鎌倉市の市章として用いられています。
清廉とした白いリンドウの、晩秋の花手水をお楽しみください。
今月の花手水では、毎月の花手水や境内のお花もご紹介していきます。また花手水は不定期で入れ替えておりますので、月中の変化もお楽しみください。
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